書評:賢者たちの決断 How the Wise Decide

10月 9th, 20100 Comments »

賢者たちの決断賢者たちの決断という本を読みました。やばいです、久しぶりに立ち読みしながらブルりました。ざざーっと一瞬で読んでしまいました。読みやすいし、面白いし、なんかテンション上がります。この感じはどの本以来でしょうか・・・多分、ザ・プロフィット 利益はどのようにして生まれるのか以来の面白さ。ビジネスに少しでも関心のある方なら読まれて損はないかと思います。

内容について簡単に

世界でトップクラスの才能と経験を持つ経営者たちの意思決定術とは、いかなるものなのか?えり抜いた21人の賢者ひとりひとりを直接取材し、最も苦しく最も重かった決断の逸話を聞き出した。そこから導かれた6つの原則とは?

という煽りが本の表紙にあるとおり、意思決定について書かれた本です。よい決断をするための基本として6つの原則を掲げていて、それぞれ1つの章を使って言及しています。その章の中で、冒頭に「なぜその原則が重要なのか」について言及し、それに纏わるエピソードを紹介し、最後に纏めとその原則を実行するための方法が書かれています。

発売されたばかりの本なので、深く内容に触れるとまずいかもしれないので、6つの原則を箇条書きにだけしておきます。

  1. 源へ赴け
  2. 会議室を野人で満たせ
  3. リスクへの恐れを克服せよ
  4. 理念を日々の指針とせよ
  5. 狙いすまして聞け
  6. 透明であれ

1番2番6番はなんのこっちゃと思うかもしれませんが、読めば、あぁそういうことか、とわかります。要は「煽りタイトル」ですね。

序章引用:いきなりブルっとさせられるGSの話

参戦すべきか否か、それが問題だ。

意思決定術を教えてくれる学校はないというタイトルの序章は、上記の一文から始まります。
序章で言及されているのはゴールドマンサックスの会長であるホワイトヘッド氏の話です。1974年、モルガンスタンレーがクライアントの敵対的買収を支援することを明らかにしてから、一企業が資金力を武器に他の企業の資産を乗っ取るという行為が横行するようになる。多くの企業が、「食われないためには食わなければならない」と敵対的買収を計画し、投資銀行は助言手数料で巨額の利益を得ていた。ゴールドマンサックスはそれを傍観していた。参戦すべきか否か、それが問題だった。

その業務が莫大な収益を生むことは、ホワイトヘッドも承知していた。それに、吸収合併ブームの大波に乗り損ねると、二流投資銀行に降格してしまいかねないということもわかっていた。けれど、ホワイトヘッドの目には、他行のやっていうことがほんとうに顧客を支援しているようには見えなかった。敵対的買収の多くが、勝者と敗者の両方に不幸な結果をもたらしている。
(中略)
ホワイトヘッドは決断を下した。ゴールドマンサックスはいかなる企業に対しても敵対的買収を支援する業務を提供しない。

参戦しない、という意思決定をしたゴールドマンサックス。既存クライアントは他行との取引を開始し、他行は記録的な収益を計上。ビジネスチャンスを逃していると不満を持つ共同経営者。他行の友人が多額のボーナスをもらっているのを羨ましがる若手行員。
意思決定失敗?ところがどっこい、「健全な投資銀行」としての認知度が高まるにつれ、敵対的買収の標的とされている企業が次々と顧問役にゴールドマンサックスを指名してくる。それを見て、標的にされていない企業も将来 敵にまわる恐れのないゴールドマンサックスに助言を仰ぐようになる。

敵対的買収に断固与しないというホワイトヘッドの決断が他行との差異を際立たせ、健全な投資銀行と取引することを望む多くの企業からの引き合いに繋がったのだ。巨額の利益に目もくれず、乗っ取り劇にあえて参加しなかった英断は、ウォール街の伝説となった。当初は業績の足を引っ張ったその方針が、やがて高潔な企業イメージをかもし出し、ゴールドマンサックスを比類なき存在へと押し上げていったのだ。

優れた決断を下すのはたやすいことではない。しかし・・・(以下略)

という序文からこの本は始まります。いや、こんな綺麗事ばかりのゴールドマンサックスじゃないだろうことはなんとなく知ってますけど、読んでて気持ちいいです。

お勧めです、この本

ということで、お勧めです。この本。

Categorized Under

分類不能 書評

About admin

» has written 204 posts

No Comments