ソーシャルゲーム全盛ですね。もう儲かって儲かって仕方ないみたいな感じです、はい。実はオンラインゲームについて書く書く詐欺をしていたわけですが、どうも短期間ではまとまらないので、一番最後に書くつもりだったソーシャルゲームビジネスの今後/行く末についてさらっと書いておきます。
書くことを目次っぽく先に記載すると
です。かなり断定的に書いていますがご容赦ください。例外は常にあるのは知っています。
ソーシャルゲームビジネスの現状といっても、詳細については他の人に譲ります。もう各所であらゆる分析がデータと共になされているはずです。市場規模がいくらくらいとか、今後どこまで伸びるのかとか。現状では市場規模はまだまだ伸びるだろうと思います。というのも、ユーザーの伸び代がまだまだ残されているからです。
以下、売上の立て方がいわゆる「フリートゥプレイ(F2P)」のままで変わらないという前提で話を進めます。当然、平均的な課金額やら課金率やらは同一という仮定をたてています。まぁ当分崩れないでしょう、このモデルは。
伸び代がどれくらいあるかは僕には想像がつきません。おそらくまだ相当残されているだろうということだけで。ただ、国内市場のみを考えると、それほど残されているわけでもないような。なぜそう思うのか、ゲームのクオリティとユーザー層から考えてみたいと思います。
まず、ゲームのクオリティは圧倒的に低いです。糞グラフィックに糞戦闘システムに糞にも劣るストーリーです。唯一素晴らしいところは「他人と一緒にできること」です。だから、ゲーム好きにはモノ足りません。家庭用の据え置きゲームをやってきた人ではなく、今までゲームとかあんまりしてこなかったような人がメインユーザーです。そういうゲームの価値を決めるのは唯一「ユーザーの数」です。ユーザーが多いゲームに人が集まります。
ユーザーの総数は増えるのか?というとそれほど増えません。ガラケーがそれなりに優秀だったので、メインユーザーとなるべき人は大体ソーシャルゲーム経験済みです。日本の普及率が6%とか12%とか言われているスマホになれば、ガラケーより表現力は向上しますが、メーカー側の意識が「糞ゲーでOK」というところから動かないので、ガラケー時代と大きな違いは生まれません。だから結局ユーザー数は大して増えないと思います。
国外の市場を考えると伸びしろは大いにあるでしょうね。そこをどう攻めるかというのは注目すべきポイントですね。
正確にはソーシャルゲームビジネスで儲けることが難しくなるときですかね。
それは供給過多になる時です。供給過多になったときが、ソーシャルゲームビジネスの終わりの始まりです。ユーザーは増えない一方で、「儲かるから」とゲームは増えます。今後も鬼のように増えます。そうするとユーザーが分散します。分散するとゲームの価値が薄れます。ゲームの価値が薄れれば総課金額が減少します。メーカーは儲からなくなります。
現在のPCオンラインゲーム業界がこの状況です。ユーザーの数に対して、ゲームの数が多すぎる。で、どうなったか。
老舗ゲームで生き残っているところはありますが、新作ゲームは本当に短命になりました。短命なので、開発費を回収するために正式サービス開始後すぐに集金に走ります。これにはいわゆるガチャという形態のアイテム販売が使われます。どんなゲームでも「課金してゲーム内トップになる」とか思う人はいるみたいで、そういう人を煽ります。大体、開始1~2週間くらいが勝負です。
新作を投入するゲーム会社はなるべく開発費を小さくして、短期回収が成功するよう工夫します。で、生まれたのが「量産型ゲーム」です。ゲームの基本システムは初期に作ったものそのまま流用し、グラフィック、音楽、シナリオを差し替えて、ひとつふたつ新システムを付け加えた状態で「新作できました!」と人を集めます。で、短期回収します。1作目より遙かに開発費がかからないため、回収は比較的容易になります。これを何度も繰り返すわけですね。
こうなると高クオリティなゲームは儲かりません。高クオリティなゲームを作るには相応の開発費と時間が必要ですが、その分回収が困難になるからです。月額課金やアイテム課金で回収しようにも、開発費が大きいだけに回収には時間がかかります。次から次へと(一見)目新しいゲームが出てくれば、その度に一定数のユーザーが離れます。ユーザーが減るということはつまりゲームの魅力が小さくなるということです。魅力の小さいゲームに課金する人は・・・あまりいないですよね。
いい例が「TERA」という韓国産のゲームです。多額の開発費で最高レベルのグラフィックと新規性のある戦闘システムを備えていましたが、本国でこけてしまい、一縷の望みを日本市場にかけてきました。開発費が大きいので「月額課金3,000円+アイテム課金」というハイブリッド課金で来ました。まず、ほぼ全ての新作ゲームがF2Pな中で月額課金(しかも高額)な時点で「死産確定」と言われていました。開発陣は高クオリティだから、と意気込んでいたのだと思いますが、開始後すぐに「圧倒的な過疎」状態に陥り、課金形態を見直したものの、既にオワコン(終わったコンテンツ)と見なされています。クオリティは高いんですけどね、いかんともしがたいです。
悲しいのはゲーム内容で差別化することが困難だということです。いいモノ作りをしても駄目だなんて悲しいですね。
ソーシャルゲームビジネスの終わりの始まりはゲームの数が増えすぎた時に訪れると書きました。でも大丈夫。終わりの始まりが来ても、儲からなくなるのはゲームメーカーだけです。はい。いつの時代、どんな業界でも強いのは「インフラを持っている会社」です。日本だとGREEやDeNAは比較的長生きできるでしょう。個別のゲーム収益が悪くとも、全体で見れば一定の売上が経つわけですし、彼らプラットフォーマーは海外に出て行きやすいですからね。彼らは個別のゲーム会社ではなく、各国のプラットフォーマーを買いに行くのでしょうね。
各国のプラットフォームを自社基準で統一すれば、あとはもうなんでもできます。ゲーム以外のウェブサービスなり、物販なり、広告なり、何でもできます。インフラさえ押さえればやりたい放題。その例を挙げればきりがありませんが、例えば、ネット検索を押さえたGoogleの名前を出せば十分でしょうか。
ということで、GREEやDeNAは当分大丈夫。でも、ソーシャルゲームメーカーは早晩やばくなりますよ、ということがこの記事のまとめです。過当競争の中で生き残るのは困難なのは改めて言うまでもないでしょう。
ゲームの内容をいくら作り替えてもこの運命からは逃れられないので、ゲームメーカーの皆さんがもし「先」を考えるのであれば、新しいビジネスモデルを作りに行くくらいしかないんでしょうね。ただ、僕にはそれが何なのかはわかりません。作り手がどうすべきかなんて問いに応えるのは、僕には荷が重すぎます。
ひとつ言えることは、今からソーシャルゲームに投資する人は、1~2年以内に会社を売却できるくらいの感覚で投資しないと、間違いなく損しますよ、ということです。最近、よく投資実行したっていう記事見ますから。大丈夫かなと心配しています。
※お断り
僕はゲーム業界の外の人です。中の事情は漏れ聞こえてくる程度しか知りません。なので、中の人からすると「こいつ何もわかってねえのに偉そうにwwww」って感じかもしれません。というか多分そうでしょう。でも、このストーリーにはちょっと自信があります。供給過多になるとメーカーが儲からなくなるのは世の必定ですから。
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